イラスト提供:久我
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注)上記イラストの通り、微エロ超短編です。
苦手な方はご注意くださいね。
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イザナミの玄室で、中島は甦った弓子を抱きしめ、再会の喜びをかみしめていた。
「…ん?」
弓子を支えている身体の左側、ズボンのポケットの中に、何か固いものがあるのに気づく。
――黄泉醜女からもらった、あの二つの玉は確か右に入れたはず…。
左手でポケットを探ると、出てきたのは一粒のミルキーだった。
もぞもぞ動く中島を不思議そうに見ていた弓子が、出てきたものと彼の似合わなさに笑う。
中島は少し照れた顔で弓子にそれを渡しながら、「プログラム作ってる時は、甘いものが欲しくなるんだよ」と言い訳する。
弓子はくすくす笑いながらピンクとブルーの模様の散りばめられた包み紙を開くと、あーん、と中島の口元に白く丸いキャンディをさしだした。
「いいよ、一個しかないし、弓子食べなよ」「甘いものが好きなわけじゃないんだって」と中島がどぎまぎしていると、弓子はそんな彼をおもしろがって身を乗り出し、いたずらっぽい眼をして強引に頬を押さえると、ミルキーを彼の口の中に入れた。
「ママの味?」
中島の唇に人差し指を重ねて小首をかしげ、無邪気に微笑む弓子の可愛らしさに、中島はちょっとだけ仕返しをしたくなった。
ミルキーを押しつけて来る弓子のせいでイザナミの祭壇にもたれるように半ば寝ているような姿勢になってしまっていた中島は、彼に覆いかぶさるように覗き込んで来ている弓子の頬を両手で包むと、彼女を引き寄せて唇を重ねた。
弓子は黄泉で再会してから何度も交わしたキスに少し慣れたのか、はにかみながらも素直に中島の動きに従う。
中島はそれをいいことに、わざとゆっくりと舌を挿し入れる。思わず閉じていた眼を開き、身を引こうとする弓子をがっちりと押さえて、逃げる舌の先端を追う。
困惑の光を帯びた鳶色の瞳を見つめながら、じりじりと少しずつ深く入れると、弓子が身体を震わせて小さく声を上げた。
中島はその声にもう少し弓子を困らせたくなって、身体を起こして彼女の上になると、もっと深く入れた。
ミルキーを移す。
逃れようと彼の胸を押す両の手首をそれぞれ捕らえると、中島は眼を開けていられなくなったらしい弓子の紅く染まった顔を見つめたまま、次第にやわらかくなっていくキャンディを取り戻したり、彼女にまた移したりを繰り返した。舐めたり吸ったり甘噛みしたりしたのは、そこも甘かったからで…。
形も味もなくなってしまうまでずっと続けて、やがて完全に力の抜けてしまった弓子から彼はやっと唇を離した。
切れ長のその瞳で彼女を見つめながら、小首をかしげて見下ろすようにして言う。
「…君の味」
中島は唇を舐め、ニヤリと笑った。
りこ 2013年03月01日(金)01時00分 編集・削除
こんばんは。
新作を読ませていただきました。
束の間の安らぎに浸り、愛を交わす二人に胸がドキドキ
しました。
大人の女へと変化していく弓子が可愛かったです。
私も絵や小説を手がけているのですが、女神転生の
小説を書いてみたいです。
構想としては最終戦争後の世界が頭に浮かびます。
でも書くには勇気がいるかもしれません・・・。(汗)
管理人様を見習いたいです。